食料主権 · 論考
アグリフードシステムにおける女性の状況――生産から消費までのジェンダー構造
FAO報告書は、生産・加工・流通・消費を通じて女性の労働を追い、資源、賃金、ケア、危機の不平等を結びつける。
記事解析
国連食糧農業機関(FAO)の2023年報告書は、農場の境界を越えて見るよう読者に促す。アグリフードシステムには生産、加工、流通、消費が含まれるため、土地所有者や農家だけを数えても、女性が何をしているかは分からない。家族の畑を耕し、賃金を得て食品を加工し、市場で販売していても、「手伝う家族」と記録され、労働者とは見なされないことがある。どこから測定を始めるかによって、誰の労働、所得、貢献が見えるかが変わるからこそ、この広い枠組みは重要だ。
報告書は、世界の就業女性の36%、就業男性の38%がアグリフードシステムで働くと推計する。しかし参加しているからといって条件が平等とは限らない。女性の仕事は非正規、不安定、パートタイム、または労働集約的である傾向が強く、農業の賃金労働では男性の1ドルに対して女性は82セントを得るという。女性と男性が経営する同規模の農場の生産性格差も扱うが、これは女性の能力を測る自然な基準ではない。土地、融資、研修、灌漑、適切な技術へのアクセスが、農場の生産を左右する。
仕事をケアや危機から切り離せないことも、報告書は示す。COVID-19パンデミック初年度、農場外のアグリフード関連職を失った人は女性で22%、男性で2%だったと報告されている。生計が縮む一方で、食料不安と無償の責任は増した。ケアを家庭が無制限に提供する私的な備蓄とみなせば、経済危機の費用は女性や少女へと押し戻される。したがって、保育、社会保障、土地保有の安定、ジェンダー変革型の政策を論じることは、既存の仕組みの中で女性だけに能力向上を求める話ではない。
平等を訴えるために生産性や経済効果を示すことには、戦略と緊張の両方がある。政策予算を動かす助けにはなるが、女性の権利はより多くの食料や成長を生むから重要なのだと思わせかねない。女性主義の読解では、資源格差を埋めたとき誰が利益を得るのかと同時に、金銭的な見返りにかかわらず、どのような主体性、安全、集団的意思決定が守られるべきかを問いたい。世界平均は、年齢、先住民族の立場、人種、移住、階級、地域ごとの土地制度の違いを代弁しない。
この報告書を食料システムの証拠に富んだ地図として読み、地域の労働者や運動ならどう描き直すかを考えてみよう。種子、土地、食の決定権を問うFemResの食料主権の記事、そして女性の土地権に関する国連ガイドと合わせて読むとよい。FAOの報告書全文と主な知見・政策提言はこちら。
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