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黒い姉妹たちの通りで

女性文学 · 書物

黒い姉妹たちの通りで

原題On Black Sisters' Street

著者チカ・ユニグウェ

尼日リア出身の作家による、アントウェルペンで性労働に従事する4人のアフリカ人女性の物語。貧困、裏切り、そしてより良い生活への切望が彼女たちをヨーロッパへと追いやる。冷酷な現実の中で、失われたアイデンティティと新たな連帯を探し求める彼女たちの交差する運命を描き出す。

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書評と読書案内

2007年に出版された(英語版は2009年)チカ・ユニグウェの『黒い姉妹たちの通りで(On Black Sisters’ Street)』は、グローバル化の波の中で翻弄されるアフリカ人女性たちの移住、労働、そして生存をめぐる、痛烈かつ重層的な長編小説である。ベルギーのアントウェルペンの飾り窓地区で性労働者として働く4人のアフリカ人女性――アバ、アチュオ、アマ、ジョイス――という異なる背景を持つ主人公たちを通じ、ユニグウェは人身売買、経済的抑圧、そして人間としての尊厳の回復という重厚なテーマを、圧倒的な筆致で描き出している。

著者のチカ・ユニグウェは、ナイジェリアに生まれ、ベルギーで長年暮らしてきた経歴を持つ。この「越境する作家」としての視点は、アフリカの故郷に残した痛みと、ヨーロッパという約束の地で直面する冷酷な現実という二つの世界の狭間で生きる女性たちの心理を、類稀な正確さで捉えることを可能にしている。本作は、メディアにおける「被害者」あるいは「犯罪者」という類型化された性労働者のイメージを拒絶し、彼女たち一人ひとりの複雑な歴史と思考、そして夢を丹念に掘り起こしている。

物語の核心は、4人がいかにしてアフリカからヨーロッパへと至ったかという「移動の旅路」の回想にある。彼女たちは決して単一の理由でそこに来たのではない。ある者は家族を救うための自己犠牲として、ある者は過去の凄惨なトラウマからの逃避として、ある者は溢れるような野心の果てに。ユニグウェは、彼女たちをヨーロッパへと駆り立てたアフリカ諸国の社会経済的な崩壊と、それを巧みに利用して巨利を得る「デレ(手配師)」のような搾取者の実態を容赦なく描写している。彼女たちの移住は、自由への飛翔であると同時に、新たな形の隷属(借金という鎖)への入り口でもあった。

アントウェルペンの「黒い姉妹たちの通り(Black Sisters’ Street)」という皮肉な名前の場所で、彼女たちは自分自身の身体を商品として提供することを強いられる。ユニグウェは、飾り窓のガラスの向こう側から眺める世界がいかに虚無的で、かつ暴力的なものであるかを生々しく描き出す。しかし、この作品を真に傑作たらしめているのは、そのような過酷な環境下で、赤の他人であった4人の女性の間に芽生える、名前のない「連帯」である。共通の苦しみ、共通の秘密、そして共通の言語(ピジン英語など)を分かち合うことで、彼女たちは互いの生存を支えるためのシェルターとしてのコミュニティを築き上げていく。

フェミニズムの観点からは、本作は「身体の商品化」に対するインターセクショナル(交差的)な批判を展開している。アフリカ人女性の身体は、ヨーロッパの性産業においていかに「異国的な商品」としてフェティッシュ化され、その人間性が剥奪されているか。ユニグウェは、彼女たちが顧客の欲望に合わせていかに「自分ではない誰か」を演じなければならないかというパフォーマンス性を浮き彫りにし、それが彼女たちのアイデンティティをいかにむしばんでいるかを問いかけている。同時に、彼女たちがその搾取的なシステムの中でも、わずかな隙間を見つけて自らの主体性を行使しようとする「抵抗」の姿も描き出している。

また本書は、貧困とジェンダー正義の関係についても深い洞察を与えている。4人の女性たちの多くが、アフリカにいた頃から、教育の機会の欠如、家父長制的な家族構造、あるいは内戦による暴力によって、極めて脆弱な立場に置かれていた。ヨーロッパへの移住は、そのような構造的な不毛地帯からの脱出試みであったが、辿り着いた先もまた別の形の家父長制的資本主義の最底辺であった。ユニグウェは、女性が自らの運命を決定するための資源を剥奪されたときに直面する、限られた選択肢という悲劇を浮き彫りにしている。

物語の転換点となる一人の死を通じ、残された3人は自らの人生を直視し、本当の意味で互いの「姉妹(シスター)」となる。このプロセスは、トラウマの共有と浄化(カタルシス)というメンタルヘルスの側面からも興味深い。自分たちの物語を語り直し、互いの痛みを目撃し合うことは、彼女たちが自分自身の人間性を取り戻すための、静かな、しかし確実な癒やしの儀式となっている。ユニグウェの言葉は、沈黙させられていた彼女たちの内面に、力強い表現の手段を与えている。

心理的な描写において、ユニグウェは「恥(シェイム)」という感情を巧みに扱う。故郷の家族に対して成功しているふりをし続けなければならない重圧、そして自らが選んだ(あるいは選ばざるを得なかった)職業に対する内面化されたスティグマ。これらが複雑に絡み合い、彼女たちを孤立させる。しかし、物語が進むにつれて、彼女たちはその恥を、自己批判ではなく制度に対する激しい怒りへと変容させていく。その精神的な変容こそが、本作が単なる悲劇を超えた、エンパワーメントの物語である理由である。

『黒い姉妹たちの通りで』は、2010年にナイジェリアで最も権威ある文学賞であるナイジェリア文学賞を受賞した。これは、ナイジェリア社会においても、性労働や国外への不法移住というデリケートな問題が、文学という手段を通じて真摯に議論され始めたことを象徴している。また、ヨーロッパの読者に対しても、自分たちの社会の片隅に存在する、不可視にされてきた女性たちの生身の声を聴くことを迫った。

結論として、チカ・ユニグウェの本作は、21世紀の移住文学であり、かつフェミニズム文学の秀作である。それは、遠いアフリカからやってきた女性たちが、いかにして自分たちの尊厳を、愛を、そして自分たちの本当の名前を守り抜こうとしているかについての、崇高な目撃記録である。私たちは彼女たちの物語を通じて、グローバルな格差がいかに個人の身体、特に女性の身体に刻まれているかを知ることになる。

ユニグウェは物語を結ぶ際、安易なハッピーエンドは用意しない。しかし、窓の向こうで微笑むことをやめた彼女たちが、自らの足で歩き出すとき、そこには紛れもない希望の光が差している。彼女たちはもはや「黒い姉妹たちの通りの誰か」ではなく、アバであり、アチュオであり、アマであり、ジョイスなのである。自らの歴史を自らの言語で語り始めた彼女たちの声は、私たち読者の心に深く突き刺さり、容易に打ち消されることのない強い余韻を残し続けるだろう。本作品は、世界をより公平で思いやりのある場所にしたいと願うすべての人への、切実な問いかけである。

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