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チェンバーメイド

家事労働 · 映画

チェンバーメイド

原題La camarista

メキシコシティの高級ホテルで働く客室係を中心に、隠された清掃労働、階級上昇への幻想、女性の孤独をミニマルに描く Lila Avilés の長編デビュー作。

監督
Lila Avilés
2018
地域
メキシコ
上映時間
102 min

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『チェンバーメイド』は、派手な事件ではなく、ホテルという閉ざされたようで最も開いた空間を舞台にします。廊下、昇降機、客室、休憩室という反復的な移動が、Eve の労働条件と階級秩序を形づくるための文法になっています。高級ホテルの「秩序」と「快適さ」は、実は見えない労働によって日々再構成される制度的な景観です。

本作の主人公Eveは毎日、同じ動作を繰り返します。ベッドメイク、清掃、消毒、残骸の除去。画面はその反復を単調さとして強調するのではなく、規範がどれほど精密に身体へ刻まれるかを示します。勤務中に「丁寧である」ことが評価される一方で、存在自体を目立たなくすることも同時に要求される。

フェミニズムの観点からは、作品は清掃労働を家内労働としてではなく、観光資本主義の中核インフラとして読み替えます。サービスは感情労働と時間労働が合体した、性別化された統治技法です。空間的に小さなアクセス権—どこへ入れるか、どこで笑うか、どこまで見られてよいか—は、女性にだけ課される階級的従属性の実験装置として可視化されます。

本作は2018年9月のTIFF公開をきっかけに、メキシコの第92回アカデミー賞(外国語映画)代表作品となり、後に Platino Awards で初監督賞を受賞しました。FemResでは、日常のレイヤーを剥き出しにする作品として長く参照できる資源です。制度は巨大に見えるわけではなく、微細な身振りや通路の設計として女性の労働を支配しているという構造を、映画は静かに明示しています。

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