FemRes成長し続けるレビュー

教育 · 研究

卓越した才能への期待と学問分野のジェンダー分布

Expectations of brilliance underlie gender distributions across academic disciplines

30分野の調査から、生まれつきの才能を重視する学問観と女性博士の比率の関連を検討する。能力そのものの測定や因果関係の証明とは区別が必要だ。

論文を読む
この資料を共有
X ↗Facebook ↗

01

研究ガイド

学問分野によって女性の比率が大きく違うのはなぜか。レスリーらの論文は、成功を説明する言葉に注目する。訓練や努力を重視する分野もあれば、教えて身につけることのできない特別な才能を強調する分野もある。「天才」の文化的イメージが男性と結びつくとき、性別を口にしない基準も、誰がその分野にふさわしく見えるかを左右しうる。

測ったのは能力ではなく、能力についての信念

研究は30分野の研究者1,820人を調査し、卓越した生得的才能が成功に必要だという考えと、博士号取得者に占める女性の比率を比較した。才能を重視する分野ほど女性比率が低いという関連は、理工系だけでなく人文・社会科学にも見られた。論文は労働時間、選抜の厳しさ、システム化を重視する思考についても検討している。

これは男女の知能を比較した研究ではない。質問票が捉えるのは、研究者が自分の分野の成功をどう説明するかである。「頭のつくりが違う」という説明は、一時的なつまずきを永続的な不適性へ変えてしまう。将来性の評価に偏見が含まれていれば、才能という言葉はその影響を広げる可能性がある。

関連からは断定できないこと

分野単位の観察研究であり、教育文化を無作為に変えて進路を追跡した実験ではない。女性が少ないことが分野の自己像を形づくる逆方向の関係も、資源や制度、歴史的な選抜の影響も考えられる。個々の教員の差別を判定する指標にはならず、努力を称賛するだけで公平性が保証されるわけでもない。

検討すべきなのは、学習可能な技能が神秘的な資質として語られていないか、誰に失敗しながら成長する余地が認められるかである。科学者の採用評価実験は具体的な判断行動との違いを考える手がかりになる。子どもの「賢さ」の固定観念を調べた研究は、こうした境界が学問への進学より前にどう生まれるかを問う。

読者の声

研究をめぐる対話

この研究への応答や、共に読むべき論文を共有してください。

ディスカッションに参加

コメント

コメントを読み込み中...

サポート

このコンテンツがお役に立ちましたら

FemResを支援