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バナナ、ビーチ、基地

フェミニスト安全保障研究 · 書物

バナナ、ビーチ、基地

原題Bananas, Beaches and Bases

著者Cynthia Enloe

Cynthia Enloe は観光、家事労働、外交、軍事基地、輸出経済に関わる女性を通じて、国際政治のジェンダー構造を可視化する。

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書評と読書案内

1989年に初版が刊行され、2014年の第二版で大幅に改訂された『バナナ、ビーチ、基地』は、国際政治を研究する方法を変えた。Cynthia Enloe は「女性はどこにいるのか」という一見単純な問いから始め、大統領や条約を越えて、プランテーション、ホテル、大使館、台所、縫製工場、基地の町、家庭へ進む。従来の国際関係論が背景と呼んだものが、実は制度を支えるインフラだとわかる。

この方法は既存の歴史に著名な女性を足すよりはるかに厳しい。「フェミニズムの好奇心」は、従順な女性労働者、異国的な観光地、品位ある外交官夫人、愛国的母親、男らしい兵士、性的に利用可能とされた「基地の女性」など、制度が特定の女性性と男性性にどう依存するかを問う。これらの役割は政治的に生産され、法、賃金、広告、家族の圧力、警察、沈黙によって自然なものに見せられる。

観光の章は、ビーチがジェンダー化されたサービスと幻想を通じて国際資産になる過程を示す。客室乗務員、ホテルの客室係、ミス・コンテスト参加者、国の歓待を象徴する女性たちは、国家と企業が比較的特権的な旅行者へ移動の自由を売ることを支える。笑顔と外見を自然な女性性とみなすことで、訓練、規律、人種階層、性的嫌がらせ、国境を越える自由の格差が隠される。

バナナとブルージーンズは別の連鎖を明かす。輸出市場が女性労働を「自然に安い」と発見するのではない。雇用主、国家、家族が女性を副収入者と定義し、労働権を弱め、生活維持費を家庭へ戻すことで、安価な労働を作る。バングラデシュで致命的な労働条件が可視化された事例を含め、改訂版のグローバル工場論は、商品の価格が誰の傷を割り引けるかと結びつくことを示す。

基地、ナショナリズム、外交は、安全保障政治にも同じ依存があることを示す。軍は特定の男性性を演じる兵士を必要とするだけでなく、妻、地域のサービス労働者、基地周辺の娯楽経済で働く女性、「女性を守る」という国家物語にも依存する。Enloe は女性を受動的被害者に一括せず、軍事権力への接近を解放ともみなさない。どんな選択肢があり、誰が利益を得て、軍事化が親密な生活へどう入るかを問う。

「個人的なことは国際的であり、国際的なことは個人的である」という結論は、標語ではなく分析上の主張だ。結婚、家事、美、性、恐怖、野心は、為替、外交官の経歴、輸出産業、軍事同盟を安定させうる。逆に高次の政策と呼ばれる決定は、誰が移住し、誰が待ち、誰がケアをし、誰が家庭内で不安定さを吸収するかを再編する。

広大な射程は限界でもある。国や産業を横断する事例は、各地に根差す労働者や研究者が書く歴史に代わらず、2014年版はその後のプラットフォーム労働、国境制度、戦争、ジェンダー政治の変化を捉えられない。「女性」という反復されるカテゴリーも、クィア、トランス、ノンバイナリーの分析で拡張する必要がある。女性の生を、別の中心制度を診断する手がかりにとどめず、理論の源として読むべきだ。

身近な物や制度を一つ選び、能動的に読むとよい。果物、休暇、ジーンズ、大使館、基地を可能にする労働、移動、品位、保護の連鎖を追い、その場所の労働者による証言や研究と該当章を組み合わせる。本書が残すのは注意の習慣である。誰のジェンダー化された労働が世界政治を支えるかを問う前に完全に見える説明は、まだ完成していない。

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