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暴力の色:INCITE! アンソロジー

有色人種女性のフェミニズム · 書物

暴力の色:INCITE! アンソロジー

原題Color of Violence: The INCITE! Anthology

著者INCITE! Women of Color Against Violence

暴力の色:INCITE! アンソロジーは、処罰、ジェンダー、人種、コミュニティの安全を結びつけ、FemRes の廃止フェミニズムと変革的正義の基礎資料を補強する。

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書評と読書案内

『暴力の色』は INCITE! Women of Color Against Violence の組織実践から生まれた。既存の反暴力運動をどう多様化するかではなく、有色女性、トランス、ジェンダー規範に従わない人びとを分析の中心に置けば、「暴力」自体がどう定義し直されるかを問う。三十篇は理論、声明、書簡、詩、個人的省察、運動経験から成る。DV と性暴力を他の権力から切り離された私的事件にすることを拒み、主流フェミニズムがサバイバー物語を必要とするときだけ有色女性を見える存在にすることも拒む。

本書は暴力の範囲を、植民地占領、軍国主義、国境取締り、警察、監獄、生殖統制、経済的剥奪、医療、養子政策へ広げる。米墨国境の性暴力、先住民主権、パレスチナ、移民摘発、障害者抑圧、ブラック女性への国家暴力が一枚の地図に置かれる。すべての害が同一だという主張ではない。家庭内の支配は国家、資本、植民地支配がつくる条件を利用するということだ。虐待関係を離れられるかは、住宅、在留資格、所得、言語、医療、警察から傷つけられない可能性に依存し、本人に助けを求める意思があるかだけでは決まらない。

このため INCITE! の主流反暴力機関への批判は鋭い。シェルター、強制逮捕、起訴、厳罰化はジェンダー暴力の公的承認に貢献したが、サバイバーを人種化された刑事制度へ引き渡すこともある。ブラック女性は自己防衛で逮捕され、移民は通報で資格を危険にさらし、先住民女性をめぐる複雑な裁判管轄は地域警察を増やすだけでは解決せず、トランスの人とセックスワーカーはまず警察に危険と見なされる。国家の保護は平等に分配されていない。警察をフェミニズムの自然な同盟者とすれば、最も警察化された人びとが他者の安全費用を負う。

INCITE! と Critical Resistance によるジェンダー暴力と監獄産業複合体についての共同声明は、廃止フェミニズムの基礎文献である。二つの危険な近道を拒む。警察に反対するからといってコミュニティ内部の強姦と虐待を軽視できず、サバイバー保護のためだからといって人種、貧困、ジェンダー規範を通じて処罰する制度を拡大できない。コミュニティ・アカウンタビリティは穏健な妥協ではなく、害を止め、サバイバーを支え、責任者を拘束する能力を築きながら、警察、監禁、追放だけが答えになることに抗する二重の難しい仕事である。

世界的で分野横断的な構成は、連帯の意味も変える。「有色女性」は内部が均一なアイデンティティではない。ブラック、先住民、アラブ系、アジア系、ラティーナ、移民、障害者、トランスの組織者には異なる歴史と利害がある。共通の抑圧を語って差異を隠すのではなく、白人至上主義、入植植民地主義、資本主義、異性愛家父長制が暴力を異なる形で編成することを分析しなければならない。詩、証言、運動文書を研究と並べる構成は、組織化の知が大学の言葉へ翻訳される前から理論であると主張する。

実践上の重要な貢献は、反暴力の仕事を危機後のサービスから運動づくりへ広げる点にある。集団的リーダーシップ、コミュニティ間の同盟、シェルター内部の害、草の根の問責、文化生産を扱い、組織自身がどう統制を再生産するかを問う。誰が支援へ入れ、誰が「よい被害者」とされ、怒り、貧困、薬物使用、障害、通報拒否を理由に誰が排除されるのか。安全とは一人を遠ざけるだけでなく、人が危険な状況へ戻らずにすむ資源、関係、政治力を持つことである。

収録資料の多くは二十一世紀初頭に形成され、2016年の再版がすべての法、用語、戦略の更新を意味するわけではない。三十人の立場は同一ではなく、世界的な広がりゆえ一部地域の扱いは入口にとどまる。コミュニティ問責は権力者に利用されうるし、反国家の立場は組織が即時保護を拒む言い訳にはならない。ブラック・トランスの生活、障害正義、先住民法、デジタル監視、サバイバー中心実践についての後続研究と合わせ、枠組みの発展を検証する必要がある。

FemRes にとって『暴力の色』は、因果関係を描き直す方法を与える。「女性を保護する」と称する政策に対し、どの暴力を緊急と名づけ、どの国家的・経済的暴力を見えなくするのか、誰が安全に制度を使え、誰が子ども、資格、住宅、自由を失うのか、影響を受ける人びとが対応を設計したのかを問える。答えは公的責任の撤回ではない。親密な害、植民地権力、人種化された刑罰、物質的欠乏のすべてに責任を負う反暴力政治を要求することである。

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