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革命的マザリング:最前線の愛

ブラックフェミニズム · 書物

革命的マザリング:最前線の愛

原題Revolutionary Mothering: Love on the Front Lines

著者アレクシス・ポーリン・ガムズ、チャイ・ルマ=ボールドウィン、マイ・ドーアン(編)

「母性」を中産階級の特権から解放し、社会変革の最も急進的な実践として再構成する。有色人種の女性、クィア、貧困層、そして低賃金でケアを担う人々による、愛、生存、そして集団的解放をめぐる画期的なアンソロジー。

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書評と読書案内

2016年に出版された『革命的マザリング:最前線の愛(Revolutionary Mothering: Love on the Front Lines)』は、現代のフェミニズムにおいて「母であること(マザリング)」という行為がいかに政治的かつ変革的な力を持っているかを宣言した、極めて重要なアンソロジー(選集)である。編者のアレクシス・ポーリン・ガムズ、チャイ・ルマ=ボールドウィン、マイ・ドーアンたちは、有色人種の女性、クィア、シングルマザー、貧困層、そして非伝統的な家族形態の中でケアを担う人々から寄せられた数多くのエッセイ、詩、そして物語を集結させた。本書は、白人中産階級を中心とした「理想の母親像」を解体し、過酷な状況下で生命を育み、コミュニティを維持する活動そのものを、「革命の最前線」として再定義している。

このプロジェクトの背後には、黒人フェミニズム(ブラック・フェミニズム)における「アザー・マザリング(他者の子供をも育てる共同体的な母性)」という伝統的な概念がある。編者の一人であるアレクシス・ポーリン・ガムズは、作家であり活動家、そして詩人としても知られ、特にオードリー・ロードやアリス・ウォーカーといった先駆者たちの思想を現代に受け継いでいる。彼女たちは、母という役割が単なる「生物学的な再生産」や「家庭という閉ざされた空間での奉仕」ではなく、次世代がいかに生存し、いかに自由を夢見るかを教える、最も基本的で最も急進的な教育の実践であると論じている。

本書の核心となる主張は、「すべての子供たちが、すべての人によって平等に大切にされる世界を創る」ということが、家父長制的で人種差別的な資本主義システムに対する最大の脅威となるという点にある。有色人種の女性たちが自らの子供を愛し、その尊厳を守ろうとすることは、その子供たちを「未来の安価な労働力」や「刑務所の対象」としてしか見ようとしない支配的な権力構造に対する、日々の具体的な抵抗である。ブラウンによって定義された「プレジャー・アクティビズム(喜びの活動)」と同様に、本書でのマザリングは、喜び、繋がり、そして生存への執着を肯定する政治的な決断なのである。

各章では、あまりにも多様な「マザリング」の姿が描き出される。障害を持つ親による養育、トランスジェンダーの親によるケア、さらには血縁関係を超えたコミュニティ全体での集団的なマザリング。これらの声は、母親が「孤立した家庭の責任者」であるべきだというドグマを打ち破る。ブラウンが唱える「ケアのコモンズ(共有財)」としてのコミュニティの在り方が、ここでは具体的な日々の実践として語られている。子供に食事を与え、安全を確保し、正義について語り、共に泣き、笑う。これらの「些細な」行為の一つひとつが、実は社会を根底から支え、同時に変革するための最小単位なのである。

フェミニズムの観点から見れば、『革命的マザリング』は、リプロダクティブ・ジャスティス(生殖に関する正義)という概念に、深い精神性と実践的な肉付けを与えている。それは単に「子供を産むか産まないか」の選択の権利だけではなく、「産んだ子供を安全で健全な環境で育てる権利」を強く主張する。特に、国家による暴力や経済的な剥奪に晒されているコミュニティにとって、マザリングは文字通りの「闘争」である。編者たちは、この闘争を公の場に引き出し、それをすべての人が分かち合うべき社会的な責任として位置づけ直している。

また本書は、インターセクショナル(交差的)な連帯の可能性についても示唆に富んでいる。収録されたエッセイは、異なる背景を持つ人々が、いかにして「育むこと」という共通の地平において出会い、互いの違いを尊重しながら、共通の敵(抑圧、分断、無関心)と戦うことができるかを伝えている。この連帯は、抽象的な理論ではなく、病気の子供を誰が預かるか、近所の暴力からどう子供を守るかといった、切実な日々の協力の中から生まれる、最も強固な結びつきである。

メンタルヘルスの側面からは、マザリングがもたらす極限的な疲労と、それに対する「癒やし」の必要性についても語られている。社会から支援を受けられず、常に「悪い母親」というレッテルを貼られる不安に晒されている親たちにとって、自分たちの行為が「革命的」であるという承認を受けることは、深い精神的な救いとなる。本書は、ケアを担う人々が互いを認め合い、自分自身をケアすることをも権利として主張することを促している。自己を枯渇させることなく、溢れ出る愛を資源として使い続けるための叡智が、ここには凝縮されている。

編者たちの文体は、詩的で熱く、それでいて細部にわたる配慮に満ちている。彼女たちはこの本を、単なる情報のパッケージとしてではなく、読者自身が参加し、感じ、対話を始めるための「儀式」のようなものとして提示している。ブラウンの思想と同様に、ここでも「喜び」と「満足感」は不可欠な成功の基準である。子供の笑顔、成長、そして共に歩む仲間との信頼関係の中に、革命の果実がすでに実っていることを、彼女たちは教えてくれるのである。

『革命的マザリング』は出版以来、多くの草の根の組織や読者に影響を与え、各地で読書会やサークルが形成されるきっかけとなった。それは「お母さんのための本」ではなく、「より良い、より愛に満ちた未来を信じるすべての人」のためのマニフェストである。本書が提示した「愛に基づいた変革」という視点は、21世紀のアクティビズムにおいて、最も人間的で持続可能なアプローチの一つとして高く評価されている。

また本書は、歴史的に軽視されてきた「無償のケア労働」に、類稀な倫理的・政治的価値を見出している。生活のための労働と、愛のための活動が分かちがたく結びついた、その「境界線上」での格闘。そこにこそ、私たちが忘れてはならない、人間性の本質がある。編者たちは、マザリングを神聖化するのではなく、それを一人の人間が行う、不格好で、汗まみれで、しかし気高い「労働」として、その正当な評価を求めているのである。

結論として、ガムズたちによるこのアンソロジーは、私たちの「愛」という概念を根本から揺さぶり、それを力強い武器へと変えるためのガイドブックである。彼女たちは、愛とは受動的な感情ではなく、積極的な行動であり、その行動が最も困難な場所(最前線)で行われるとき、それは世界を救う力を持つと説く。私たちはこの本を通じて、自分の周りにいる「育んでいる人々」の偉大さを再発見し、自らもまたその連帯の輪に加わるためのインスピレーションを得るだろう。

編者たちは最後に、すべての読者に向けて、自らの生活の中にある「最前線の愛」を見つけ出し、それを育み続けるよう呼びかけている。革命は、遠いどこかで起きるものではない。それは、あなたが今日、誰かを世話し、誰かの手を握り、誰かのために正義を求めて声を上げる、その瞬間に始まっているのである。『革命的マザリング』は、その一瞬一瞬にこそ、世界を再編し、無限の希望を創出する力があることを、美しく、そして雄弁に証明し続けている。読み終えたとき、私たちの手は、誰かを抱きしめ、そして新しい世界を築くために、これまで以上に強く、温かく感じられるようになっているはずだ。

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