FemRes成長し続けるレビュー

家事労働 · 論考

婦人の天職

要旨

堺利彦は家事、技術、共同育児を通じて女性の「天職」を問い直す。誰が分業から利益を得るかを問う一方、母性観には限界も残る。

FemRes / 1907年1月1日
この資料を共有
X ↗Facebook ↗

01

記事解析

堺利彦は女性の家事労働を天職でなく制度の問題として捉え、共同育児や技術がケアをどう分けるかを問う。 番犬の「天職」が門番だと決めるのが飼い主なら、婦人の天職を決めるのは誰なのか。堺利彦の短文は、役割の固定を賛美の言葉で包む仕組みを風刺的な比喩で解く。福田英子に宛てられ、1907年1月1日の『世界婦人』創刊号に掲載された。

仕事が運命に変えられるとき

門番や農作と家事を並べることで、働かせる側に都合のよい仕事が、働く者の生まれつきの使命として語られることを示す。料理が好きな夫も男性でなくなるわけではない。この例は、女性がある仕事をしていることと、女性にしかできないことを切り分ける。

水道、共同炊事、機械も議論に入る。設備や共同の仕組みで変えられる仕事なら、永遠に一つの性別の仕事であるとはいいにくい。解放は夫の思いやりだけでなく、労働の編成に関わる。

省力化の後に残る仕事

男性の参加や共同育児を提案しつつ、出産や養育を女性の本性に結びつける時代の前提も残る。他の女性への分担は、必ずしも性別分業からの解放ではない。技術で浮いた時間が再配分されず、女性への要求だけが増すこともありうる。

「天職」が誰に利益を与えるかを問う鋭さと、身体経験、ケアの技能、社会的義務を十分に分けきらない限界を併せて読む必要がある。あらゆる身体や家族に適用できる現代の手引きではない。

『家事労働に反対する賃金』は無償労働の自然化への別の時代の批判を、ILO第156号条約は家族的責任を雇用や公共施設に結びつける制度を示す。作業が速くなるだけでなく、誰が時間と選択を得るかまで見ることが重要である。

02

この論点を追う

01
あわせて読む / 1981年6月23日

家族的責任を有する労働者に関する第156号条約

International Labour Organization

02
あわせて読む / 2025年1月17日

チリ第2回全国時間利用調査:2023年結果

Instituto Nacional de Estadísticas (INE), Chile

03
あわせて読む / 2025年8月28日

メキシコ2024年全国時間利用調査

Instituto Nacional de Estadística y Geografía (INEGI)

読者の声

読者からの手紙

この記事への応答や、議論に加えるべき資料を共有してください。

ディスカッションに参加

コメント

コメントを読み込み中...

サポート

このコンテンツがお役に立ちましたら

FemResを支援