フェミニスト障害学
📝 書評・ガイド
Feminist Disability Studies は、フェミニスト理論と障害学を体系的に結びつける重要な論文集である。中心にあるのは、女性と障害者がそれぞれどのような差別を受けるかという問いだけではない。身体、能力、性、人種、階級、国家、文学、公共政策が、正常と異常の境界をどのように共同で作るのかを問う。
FemRes にとって、本書は理論的な足場を提供する。Kafer の Feminist, Queer, Crip が未来、時間、連帯の政治を強調し、Care Work が運動内部の集団的ケアを示すなら、Hall の論文集は feminist disability studies が哲学、文学、歴史、政策、文化分析を横断して展開することを示す。障害を周辺的なトピックではなく、フェミニスト理論そのものの基礎問題として位置づける。
重要な貢献の一つは、フェミニズム内部の健常中心主義を批判する点である。多くのフェミニスト議論は身体の規律化に反対しながら、なお解放された主体を、理性的で、自立し、生産的で、標準的な条件で公共空間に入れる身体として想像しがちである。障害学は、依存、痛み、精神疾患、慢性疾患、見える障害と見えない障害、そして「適切な政治主体」を形作る能力規範を再考させる。
本書は障害の範囲も広げる。政策や公共サービスにとどまらず、文学、戦争、リハビリテーション言説、性の急進主義、クィアな未来、太った身体、慢性疾患と教育の公平性、障害者演劇を扱う。この広がりは、障害が単一のアイデンティティ枠ではなく、知識、文化、制度を貫く権力構造であることを示す。
運動テキストより読むのは難しく、編集論文集らしい強弱もある。しかしフェミニストな資源庫の基礎文献としては代替しにくい。障害正義はフェミニズムへの付け足しではなく、フェミニズムが本当に規範性、排除、身体の序列に抵抗できるかを測る入口なのである。
書籍情報
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