ケア経済 · 論考
無償ケア労働により7億800万人の女性が労働市場に参加できない
ILOの統計は、無償ケアが女性の就業を阻む構造要因であることを示し、年齢や地域による差と政策上の含意を明らかにする。
記事解析
国際労働機関は、2023年にケア責任を理由として労働力人口に入っていなかった成人を7億4,800万人と推計し、そのうち7億800万人が女性、男性は約4,000万人だった。この差は、女性に就業意欲がないという説明を退ける。保育、長期ケア、交通、安定した柔軟な働き方がなければ、有償労働をすでに飽和した一日に加えられない人が多い。
見出しの数字は分母とともに読む必要がある。世界で労働力人口に入っていない女性16億人、男性8億人のうち、ケアを理由に挙げたのは女性の45%に対し男性は5%だった。25〜54歳の女性では3分の2、3億7,900万人に達する。地域差も大きく、労働力人口に入っていない女性のうち、北アフリカでは63%、アラブ諸国では59%、アジア太平洋では52%、北米では19%がケアを理由とした。これは各地域の全女性に占める割合ではない。普遍的な「選択」の物語ではなく、サービス、基盤、教育、雇用機会の不平等を示す指標である。
ケアは人生全体を形づくる。出産と育児による離職は、賃金上昇の停滞、年金の減少、職業ネットワークの断絶につながる。その後、親の高齢化や家族の支援ニーズによって、女性が再び既定のケア担当者になる。貧困世帯、非正規経済、公共サービスの乏しい地域ほど、労働市場からの退出を自由な選択とは呼びにくい。家庭分業は、経済全体の所得、保障、権力に直結している。
就業だけを唯一の解決にしてもならない。新しい仕事が低賃金、不安定、ケア時間と両立不可能なら、女性は二つの持続不可能な労働の間を移動するだけだ。必要なのは普遍的な保育と長期ケア、有給家族休暇、適正な労働時間、ケア労働者のディーセント・ワーク、男性による平等な休暇取得である。進歩は就職だけでなく、就業継続と昇進、そして生命を支える責任が公平に共有されたかで測るべきだ。推計は125か国のデータに基づき、ILOは手法変更のため2023年値を2018年値と直接比較できないと注意している。定義と地域別内訳はILOの統計記事で確認できる。
別の形式で読み進める
特集をたどる
読者の声
読者からの手紙
この記事への応答や、議論に加えるべき資料を共有してください。
ディスカッションに参加
コメントを読み込み中...
サポート
このコンテンツがお役に立ちましたら