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革命という問い――エルサルバドル、チリ、キューバのフェミニズム

ラテンアメリカ・フェミニズム · 書物

革命という問い――エルサルバドル、チリ、キューバのフェミニズム

著者Julie D. Shayne

サルバドール、チリ、キューバの革命運動とその後を、女性の政治参加とフェミニズムの形成から比較するジュリー・D・シェインの研究。

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書評と読書案内

ジュリー・D・シェインは「女性は革命のために何をするのか。革命は女性に何をもたらすのか」という二つの問いを軸に、サルバドール、チリ、キューバを比較する。出版社の目次は、サルバドールの革命闘争と戦後フェミニズム(1979〜1999年)、アジェンデ政権からピノチェト独裁、民主化に至るチリ(1970〜1999年)、キューバの武装蜂起と革命後の女性運動(1952〜1999年)という時間軸を示す。比較の焦点は、国境を越えた英雄像ではなく、政治体制の移行が女性の組織化をどう変えたかにある。

シェインは三か国の活動家への詳細なインタビューをもとに、武装・非武装の政治活動に女性がどう参加したかを比較する。女性の貢献は、運動を広げるうえで重要であっても、男性の仲間より低く評価されがちだったと指摘する。ただし本書は、どの国の女性も同じ仕事を担ったと一般化する一覧ではない。参加の形が組織や時代によってどう異なるのか、また一部の政治的労働が革命史から消えてしまうのはなぜかを問う。

シェインは、革命に参加すれば自動的にフェミニストになると言っているのではない。革命の経験がフェミニストの課題へ結びつくのは、政治的・思想的条件が重なる場合である。闘争や組織活動は技能や人のつながりを生む一方、運動の指導部がジェンダーの要求を「団結」や他の優先課題の下に置くこともある。和平、民主化、革命国家の成立後には、女性運動が活動する条件もそれぞれ異なる。本書の構成は、どの結果も必然とみなさず、こうした移行を比較するよう促す。

この比較が問うのは、左派の解放理念が性別の不平等を自動的に解消するかどうかでもある。政治参加の機会が広がっても、家事やケアの分担、組織内の意思決定、女性が設定する戦略的課題が後回しにされれば、平等は未完のままだ。革命とフェミニズムの関係は、内部からの変化と、その運動の限界への異議申し立ての両方として読む必要がある。

2004年刊の本書が扱う歴史は主に1990年代末までであり、それ以降のフェミニスト・ストライキ、デジタル組織化、現在の反権利政治を論じる研究の代わりにはならない。むしろ、解放を掲げる計画を検討するための比較史として読むとよい。誰の労働に支えられ、どの要求を先送りし、政治体制の移行後に誰が運動の方向を決めるのか。時期区分とインタビュー調査の概要は Rutgers University Press の紹介と目次を参照。

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